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2009年03月07日(土) 06時02分

元派遣先百貨店から盗品自宅に配送スポーツ報知

 福岡県警小倉北署は6日までに、以前勤務していた百貨店に従業員バッジをつけて侵入し、財布などの在庫品を盗んだとして、建造物侵入と窃盗の疑いで会社員・北村鏡子容疑者(38)を逮捕した。盗品を自宅に配送させようと段ボールに詰め、自分の住所、名前、電話番号を書いた伝票を張り付けるという大胆不敵な犯行。容疑を認め「ネットオークションで売ろうと思った」などと供述しているという。

 犯行現場は北九州市の百貨店、井筒屋本店(小倉北区)。今年1月2日朝から3日夜の間に、北村容疑者は従業員を装って在庫品保管スペースに侵入。財布や手袋、化粧品、高級ブランドの紙袋など計96点(約7万7000円相当)を段ボール箱に梱包(こんぽう)して盗んだ疑い。このうち57点は、ネットオークションでよく売られているヴィトン、ティファニー、シャネル、コーチなどの高級ブランドの紙袋だった。

 井筒屋によると、配送品は午後4時までに指定の場所に出しておく取り決めになっている。だが、従業員が締め切り時間を過ぎた後に置かれている段ボール箱を発見。配送伝票には「酒」と書かれていたが、店が酒類の発送時に使う箱とは違うものが使われていた。不審に思った従業員が箱の中を開けて悪事が発覚。同署に被害届を出した。送り先には大胆にも北村容疑者の自宅の住所が書かれており、架空の販売受け付け担当者の名前が書かれていた。

 北村容疑者は北九州市出身。2007年8月から派遣社員として、井筒屋本店の洋品売り場に勤めていたが約3か月で退職。従業員バッジは返却していなかった。井筒屋の担当者は「勤務態度には問題なかったようだが、店が忙しい時だけ出勤するような勤務態勢だった。(北村容疑者を)覚えている従業員はほとんどいません」と話した。

 小倉北署によると、逮捕された時には都内のインターネット関連の会社に勤めており、独り暮らしをしていた。正月に里帰りした際、犯行に及んだとみられる。犯行直後に容疑者は割れていたが、東京に住所を移していたため確保までに時間がかかったという。

 昨年9月から12月にかけても北村容疑者の自宅に商品を配送させた記録が4件見つかっており、同署では同じ手口で盗んだ疑いがあるとみて捜査をしている。

(2009年3月7日06時02分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090307-OHT1T00065.htm