【ニューヨーク5日共同】5日の米ニューヨーク株式市場で、経営難に陥った金融大手シティグループの株式が一時0・97ドルまで下げ、1988年の発足後初めて1ドルを割り込んだ。終値は前日比9・7%安の1・02ドル。
シティの時価総額は、金融危機前の2007年初めには約2700億ドル(約26兆円)に上り、金融機関として世界最大だったが、この日はそのわずか45分の1の60億ドルまで落ち込んだ。ロイター通信は「チューインガムやトイレットペーパーとほぼ同額でシティ株が買えるようになった」と皮肉った。
シティが上場するニューヨーク証券取引所は、株価の1ドル割れが30営業日続いた場合に上場廃止にするとの規定があるが、同証取は2月末にこの規定を緩和し、6月末までは適用しないことを決めた。