国産初の修正液を開発した文具メーカー、丸十化成(兵庫県市川町)が自己破産申請の準備に入ったことが6日、分かった。担当の弁護士によると、負債総額は約4億9500万円。
帝国データバンクなどによると、丸十化成は1930年代に創業。60年代に国産初の修正液「ミスノン」を開発し、ピーク時の85年3月期には約25億円を売り上げていた。
修正液のトップメーカーだったが、近年は修正テープに市場を奪われて業績が低迷。化粧品メーカーなどの支援を受けたが再建できず、急激な経済環境の悪化もあって資金繰りが行き詰まったという。今年2月から事業を停止していた。