政府は6日午前、格付け会社に規制を導入、登録制にするとともに金融庁の検査・監督の対象とすることなどを盛り込んだ金融商品取引法の改正案を閣議決定した。昨年11月の金融サミットは格付け会社の監督強化で合意しており、今国会での成立を目指す。
格付け会社をめぐっては、米サブプライム住宅ローンなどを証券化した金融商品に対する格付けが甘かったことなどが金融危機の原因のひとつになったとの批判が続出。格付けを依頼した金融機関に配慮した疑惑も指摘されている。
改正案は格付け方法の情報開示や金融機関との「癒着」を防止する社内体制の整備を義務化。問題があれば検査し、業務改善命令などの行政処分ができるようにした。金融庁は来年夏ごろに施行したい考えだ。
改正案はこのほか、証券取引所と商品取引所の相互参入を認め、株式から原油や穀物までを扱える「総合取引所」が実現できるようにする。
また、銀行以外の事業会社にも送金業務を認める「資金決済法案」も閣議決定。