【ソウル6日共同】在韓国連軍司令部と北朝鮮の朝鮮人民軍は6日、板門店で将官級会談を開催した。聯合ニュースによると、国連軍側は北朝鮮が5日、米韓合同軍事演習(9−20日)期間中、日本海上の北朝鮮領空周辺を通過する韓国民間機の安全は保証できないと警告したことに強く抗議、撤回を要求した。
韓国統一省報道官も6日、「非人道的処置であり、正当化できない」と非難した。大韓航空とアシアナ航空は5日から北朝鮮領空を迂回する航路に変更した。
北朝鮮は軍事演習に反発。韓国では声明について、将官級会談を前にしたけん制の狙いに加え、北朝鮮が予告している「人工衛星」打ち上げとの関連を指摘する声もある。ただ、韓国軍筋によると、北朝鮮・舞水端里の発射施設で発射台へのミサイルなどの設置は確認されていない。
在韓国連軍の兵力として現在駐屯するのは米軍だけ。北朝鮮側は2日に約6年半ぶりに開催された将官級会談で軍事演習の中断を強く要求しており、6日も同様の主張をする可能性が高い。
統一省によると、北朝鮮領空を通過する韓国民間機は1日平均14便で、1998年に南北合意に基づき航路が開設された。迂回飛行した場合、1便あたり300万−400万ウォン(約19万−25万円)の追加費用が発生するという。