【ローマ6日共同】ギリシャからの報道によると、首都アテネの古代遺跡、アクロポリス(世界遺産)で働く臨時職員らが5日、未払い給与支払いなどを求めて遺跡入り口を占拠、遺跡への観光客の入場が終日できなくなった。臨時職員らは週末にかけても占拠を続ける予定。
同遺跡はアテネ最大の観光名所なだけに、日本を含めた世界からの観光客に大きな影響が出ることが懸念されている。
臨時職員は先週も3日間にわたり、遺跡入場を妨害。未払い給与の即時支払いのほか、正規職員としての採用を求めているが、政府側は妨害行為を続ければ強制的に排除すると警告している。
AP通信によると、臨時職員の1人は「アクロポリスは(要求を政府に認めさせるための)唯一の武器だ」と、今後も占拠を続ける考えを強調した。
アクロポリスは紀元前5世紀ごろ、ポリス(都市国家)防衛や宗教行事のため建てられた古代遺跡で、内部には古代ギリシャの象徴となっているパルテノン神殿などがある。