【ブリュッセル5日共同】クリントン米国務長官はブリュッセルで5日、北大西洋条約機構(NATO)の外相理事会後に記者会見し、アフガニスタン安定化のため自身が提唱した国際会議へのイランの参加を呼び掛ける方針を示した。核問題などでイランと激しく対立したブッシュ前政権との対応の違いが鮮明になった。
長官はアフガン、パキスタンのほか、近隣諸国、アフガンへの兵員派遣国、財政支援国、国連などが参加する大規模な国際会議を3月31日に開くよう求め、イランに関しては「隣国として招待されるだろう」と述べた。開催国はオランダやベルギーなどを候補に調整中とされる。
また、NATOとロシアの関係正常化について、長官は「一致点も不一致点も話し合うことが重要だ」と強調。「時期尚早」と反対していた旧ソ連のNATO加盟国リトアニアなどを説得したことを明らかにした。
オバマ大統領がロンドンでの第2回金融サミット、フランスとドイツが共催するNATO創設60周年首脳会議、プラハでの米・EU首脳会議に出席するため、3月31日−4月5日に欧州を歴訪することも公式発表した。