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2009年03月06日(金) 08時49分

オバマ大統領、国民皆保険へ始動 改革法の年内制定に意欲東京新聞

 【ワシントン5日共同】米国内政の最優先課題の1つである医療保険改革に関する諮問会議が5日、ホワイトハウスで開かれ、選挙公約に掲げた事実上の国民皆保険導入を目指すオバマ大統領は冒頭、「包括的な医療保険改革を今年末までに成立させることが目標だ」と演説し、改革法の早期制定に意欲を示した。

 大統領は、史上最大の赤字を抱える連邦財政の「最大の脅威は急増する医療保険費」と警告。改革は公的保険の適用を受けられず、民間保険にも加入できない低所得者らへの「道義的責任であると同時に財政上の責務だ」と述べた。

 大統領は、現行制度を抜本的に見直し、医療保険費に歯止めをかける新制度を確立したい意向。その上で、4500万人超の保険未加入者救済を目指すが、「国民皆保険」の実現はクリントン元政権も挫折した一大事業だけに、調整難航は必至だ。

 改革の第一歩となる諮問会議には民主、共和両党や保険業界、労働組合、利益団体の有力者ら計120人以上が参加。政府からは新任で中国系のデパール・ホワイトハウス医療改革部長やオルザグ行政管理予算局長らが出席した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030601000158.html