【北京5日共同】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の対韓国窓口機関「祖国平和統一委員会」は5日、韓国で9日から12日間の予定で実施される米韓合同軍事演習の期間中、「北朝鮮側の東海(日本海)上の領空周辺を通過する韓国の民間航空機の安全を保証できなくなった」との声明を発表した。演習けん制が狙いとみられる。
声明は、南北が「高度の戦闘状態に入っている」と強調。「われわれの自衛的軍事力は空と地、海における挑発を絶対に許さず、断固たる恐怖の銃火を浴びせる」と警告している。
韓国の聯合ニュースによると、北朝鮮が指摘した空域には韓国の大韓航空とアシアナ航空の旅客機や貨物機が週70−80便往来しているが、両社は北朝鮮の声明後、航路変更を決めた。
北朝鮮側は先月19日にも、軍事演習を非難する論評を出している。今月2日に板門店で開かれた、在韓国連軍司令部と朝鮮人民軍の将官級会談では、北朝鮮側が軍事演習の中断を強く求めたとされる。