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2009年03月06日(金) 16時49分

台湾の被爆者に初の健康手帳 長崎市が発行東京新聞

 長崎市の旧長崎医大(現長崎大医学部)に留学中に被爆した台湾の医師王文其さん(90)が、改正被爆者援護法に基づき現地で被爆者健康手帳を申請したのに対し、長崎市は6日、手帳を4日付で発行したことを明らかにした。

 昨年12月の改正法施行で来日しなくても手帳を取得できるようになったのを受け、韓国などで申請が相次いでいるが、台湾の被爆者への発行は初めて。申請の受け付け窓口となった台湾の「交流協会高雄支部」を通じて本人に届けられる。

 王さんは共同通信の電話取材に「非常にありがたい。うれしい」と声を弾ませ「手帳は爆心地の至近距離で生き残った喜びと、原爆の恐ろしさを思い出すための生涯の宝物にしたい」と話した。

 王さんは、長崎原爆の爆心地から0・7キロの長崎医大病院で産婦人科医として働いていて被爆。終戦翌年に台湾に戻ったため、長年援護を受けられないできた。改正法施行を受け、今年2月に手帳を申請していた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030601000669.html