「押収した覚せい剤とみられる結晶の一部を紛失した」との遺書を残し、山口県警周南署刑事2課の警部補(42)が焼身自殺した問題で、県警は6日、警部補が押収品の書類に、実際とは異なる数量を記載した疑いがあることを明らかにした。県警は、虚偽公文書作成の疑いもあるとみて、相談を受けた上司から事情を聴いている。
県警監察官室によると、周南署は2月中旬、覚せい剤事件の容疑者宅から結晶10数袋を押収。直後に署で確認すると、容疑者宅で撮影した写真より1袋少なかった。薬物捜査担当係長だった警部補は、署で確認した数を押収数として容疑者に交付する書類に記載した。
警部補は記載後の2月22日、山口市内の漁港で油類をかぶり焼身自殺。県警によると、遺書には紛失を悔いる記述があった。署で確認した数が写真と違うことについて、複数の上司が警部補から相談を受けていたという。