西松建設の巨額献金事件で、東京地検特捜部が二階俊博経済産業相ら一部自民党議員側の政治団体についても、同社のダミー団体がパーティー券を購入していた経緯などをめぐって西松関係者らから事情聴取を始めたことが6日、関係者の話で分かった。
特捜部は今後、受け手側の会計責任者らに対しても、違法性の認識を中心に捜査。政治資金規正法違反での立件の可否を慎重に検討する。
ダミー団体は、いずれも西松建設OBが代表だった新政治問題研究会と未来産業研究会。
政治資金収支報告書などによると、両団体は2004−06年、二階経産相が代表の自民党二階派政治団体「新しい波」から計838万円分のパーティー券を購入。尾身幸次元財務相の資金管理団体「幸政会」(計400万円)や、森喜朗元首相の資金管理団体「春風会」(計300万円)などにも献金した。
二階派、春風会などは献金やパーティー券の代金を返却する方針を示している。
小沢一郎民主党代表側に対しては、西松建設側から10数年で計約3億円が献金されていたことが分かっており、うち一部について特捜部は、政治資金規正法違反容疑で小沢代表の資金管理団体「陸山会」の会計責任者大久保隆規容疑者(47)を逮捕。「証拠があり、金額的にも突出していた」と理由を説明していた。