愛知県豊橋市のウズラの鳥インフルエンザ感染問題で、県は5日、2例目の感染農家が移動制限のかかる前にひな約1万3500羽を出荷していたと発表、「ウイルスを増やす恐れがある」として制限区域内での孵化(ふか)作業を禁止した。
ひな出荷先は市内の2戸で、うち1戸は制限区域外。県はこの1戸の立ち入り検査をするとともに、卵などの出荷自粛を要請した。
感染2例目の農家への立ち入り調査で4日になって、この農家が孵化作業を続けていたことが判明。ひなは2月16日に6336羽、27日に7200羽がそれぞれ出荷されていた。その後の調査で、制限区域内のほかの2戸も、自家用に孵化作業が続けられていることが分かった。
県は、1例目の感染が判明した2月27日に、半径5キロの移動制限区域を設定したが、孵化作業はこれまで禁止していなかった。対応が後手に回ったことに、県畜産課は「ウズラ農家が個別に孵化させているとは考えていなかった」と釈明している。
一方、1例目の発生農場で殺処分したウズラは5日にすべて埋め終え、飼育舎の消毒などの防疫措置を終了。今後3週間、制限区域内でウイルスが検出されなければ移動制限は解除される。2例目の発生農家では殺処分を始め、約27万羽のうち1000羽を処分した。
(中日新聞)