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2009年03月06日(金) 08時49分

琵琶湖岸の美しさを色分け 景観保護にと地図化東京新聞

 高層マンション建設や護岸整備の影響で悪化が懸念されている琵琶湖周辺の景観保護対策に役立てようと、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターが、湖岸の美しさをランク付けして色分けした地図を作成した。

 住民への調査を基に数値化した試み。センターの佐藤祐一研究員は「行政が景観政策を作るたたき台になる。全国の湖や海岸でも応用が利く方法ではないか」と話している。

 調査は2007年に実施。琵琶湖岸から4キロの範囲に住む320人が琵琶湖周辺の写真24枚を5段階評価で採点した。大きな岩や砂浜、森林など自然が多く含まれる写真は高得点だったが、高層マンションやコンクリートの護岸、柵など人工的な建造物の評価は低かった。

 センターは「岩石の湖岸なら23点」「マンションが含まれればマイナス7点」などと点数化し、湖岸線を500メートルずつ計405カ所に区切り、各地点に何があるかを分析。点数が高い「自然豊か」は緑色、「比較的自然が残る」は青、「自然と人工物が調和」している場合は黄色、最も点数の低い「人工物がほとんど」は赤に分け、4色の地図にした。

 ただ自然のヨシの群生地が「雑草に見える」と低評価だったり、マンションを「雄大できれい」としたり、人によって価値観の違いもあった。佐藤研究員は「少数意見も取り入れた政策を立てる必要がある」と指摘している。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030601000020.html