民主、社民、国民新の野党3党は6日、政府の雇用保険法改正案の対案となる雇用関連法案を衆院に提出した。与党は衆院厚生労働委員会で修正協議を呼び掛ける方針で、年度内成立を目指す。雇用情勢が一段と厳しさを増す中、民主党も協議に前向きな姿勢だ。
与野党はその後の衆院議院運営委員会理事会で、政府の雇用保険法改正案と、野党提出の対案の趣旨説明と質疑を行う本会議を10日に行うことで合意した。
対案は(1)雇用保険の適用対象を現行より大幅に拡大し、雇用される人ほとんどに広げる雇用保険法改正案(2)失業給付が切れても再就職できない長期失業者らが職業訓練を受けた場合に最高月額12万円を支給する求職者支援法案(3)採用内定取り消し条件を厳格化する内定取り消し規制法案−の3法案。国民新党は雇用保険法改正案には加わらなかった。
政府案は再就職が困難な失業者の失業給付の支給日数を最大60日間延長し、失業給付を受け取るための条件を現行の「1年以上の保険加入」から「6カ月以上の保険加入」に緩和することが柱。雇用保険料率も現行の賃金の1・2%(労使折半)から2009年度に限り0・8%に引き下げる。