日本電力調査委員会は6日、2008年度の国内電力需要が前年度比1・9%減の9169億6900万キロワット時になるとの見通しを発表した。景気後退で大口の産業用需要が減少しているためで、情報技術(IT)バブル崩壊に直面した01年度以来、7年ぶりの減少となる。
全国10地域すべて前年割れとなる見通し。減少率が大きいのは、中部の3・1%、北陸の2・8%、東北の2・2%など。自動車や電子部品の工場で減産が相次いでいることが響くとみられる。
同委員会は「今回の不況が石油危機など過去の不況と同程度の期間続くとすると産業用の需要が持ち直すのは来年春ごろになるだろう」と予測している。
同委員会は電力会社や重電メーカー、有識者などで構成。昨年4−12月の実績値に、今年1−3月の推計値を上乗せして算定した。