定額給付金の支給が5日から一部自治体で始まったことを受け、消費不振に苦しむ流通業界では西武百貨店とそごうが値下げセールを実施すると表明。大手旅行会社も格安ツアーを企画するなど、総額2兆円をめぐる「給付金商戦」がスタートした。
給付金は1人当たり1万2000円、65歳以上と18歳以下には2万円が支給されるため、各社とも1万2000円以下の商品を相次いで投入する。
西武とそごうは全国28店舗で、3月下旬から2週間程度、紳士服や靴などを値下げ販売する「1万円均一セール」を実施、有名ブランド品の「福袋」も販売する。グループのイトーヨーカ堂やセブン−イレブン・ジャパンも地域ごとのセールを検討中だ。
消費者の節約志向で不振が続く旅行業界では、1万2000円ツアーを目玉に据える。日本旅行が3月中旬からインターネットで1万2000円のツアーを販売。近畿日本ツーリストも通常1万5000円かかるツアーを1万2000円にする。
JTBは1000円分のガソリン券などを付けた「1万2000円ぽっきりプラン」(首都圏発)を27日から発売。日本航空も10日から通常より2割程度安いツアーを始める。