シャープは5日、2010年度の正社員採用計画で来春入社の大学卒(新卒)を、09年度実績の700人から6割減となる280人にすると発表した。採用数が300人を下回るのは、02年度以来、8年ぶり。世界的な景気減速で業績が悪化しており、採用を抑制して経費削減を図る。
中途採用者も90人から50人に減らし、大卒全体では09年度実績の790人から330人に減少する見通し。
新卒280人の採用計画のうち、技術系は200人、事務系は80人。高卒の採用数については未定とし、景気動向を見ながら5月ごろまでに決めるとしている。
シャープは「景気減速に伴い、(太陽電池など)重点事業に絞ってコアとなる人材の確保をする」(広報室)と説明。薄型テレビ事業などの採算悪化を受け09年3月期決算の連結純損益が1000億円の赤字に転落する見通しで、非正社員1500人の削減を決めていた。