帝国データバンク名古屋支店は5日、トヨタ自動車の2次下請け企業で自動車部品メーカーの日本高周波(愛知県豊田市)が今月3日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任したと発表した。負債額は2008年3月末時点で約26億円。
帝国データバンクによると、日本高周波の08年3月期決算の売上高は113億円。昨秋の金融危機以降、トヨタ関連の下請けで、年商100億円以上の企業の経営破綻(はたん)は初めて。
同社は豊田市のほか愛知県内の田原、豊橋両市にも工場を持ち、自動車用ドアの内張り加工やヘッドレスト製造などを手掛けてきた。トヨタグループの主要企業、トヨタ紡織(同県刈谷市)からの受注が約8割を占めていた。
トヨタの高級車ブランド、レクサス車向けに07年、豊田市内に工場を建設したが、生産初期に不良品が発生するなど経費がかさみ、07年3月期の純損益は1億8400万円の赤字だった。
トヨタショックの影響で受注が大きく減り、資金繰りが悪化していた。
(中日新聞)