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2009年03月05日(木) 11時45分

製造業最悪の経常減益94% 10−12月、自動車初の赤字東京新聞

 財務省が5日発表した昨年10−12月期の法人企業統計によると、製造業の経常利益は前年同期比94・3%減の3976億円で、比較可能な1955年4−6月期以降で最大の下げ幅を記録した。輸出不振が主因で、自動車など輸送用機械が初の赤字に転落。金融、保険業を除く全産業の設備投資も17・3%減と、比較可能な2002年7−9月期以降で最大の下げ幅となった。

 経常利益は全産業で64・1%減と過去2番目の下落率を記録。昨年9月の米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻をきっかけとした世界同時不況が、輸出依存型の日本企業の収益を直撃したことを鮮明に裏付けた。

 売上高は全産業で11・6%減の346兆776億円と、下げ幅は過去最大だった。

 全産業の経常利益は6・四半期連続で減少し、5兆1319億円。減少率は過去最大の74年10−12月期(64・5%)に次ぐ水準。製造業9業種中、輸送用機械、半導体を含む情報通信機械など計4業種が赤字に陥った。非製造業は35・0%減だった。

 全産業の設備投資は10兆7692億円で、7・四半期連続の前年割れ。情報通信機械やサービス業、卸・小売業で特に落ち込んだ。設備投資の結果は、12日発表予定の昨年10−12月期の国内総生産(GDP)改定値に反映される。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030501000198.html