【ブリュッセル4日共同】世界的な自動車不況の中、欧州自動車工業会(ACEA)の会長を務めるフランス自動車大手ルノーのカルロス・ゴーン社長は4日、ブリュッセルで欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長と会談し、低利融資など400億ユーロ(約5兆円)規模の産業支援が必要だと訴えた。
会談後の記者会見でゴーン氏は「2009年の域内の新車生産は08年比で25%減少する見通しだ」と述べ、国別ではなくEUとしての追加対策を求めた。
ACEAは2月、09年の生産見通しを前年比15%減と発表したが、ゴーン氏は「状況は悪化している」として、今後、さらに下方修正を強いられる可能性もあることを示唆した。
EUは昨年12月の首脳会議で自動車産業を中心に温暖化対策の推進などを条件として、欧州投資銀行(EIB)を通じて年50億ユーロの資金を提供することを決めた。