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2009年03月05日(木) 06時02分

女子生徒のメイド姿を撮りたい!51歳男性教諭が強要スポーツ報知

 「メイド服を着てモデルになりなさい。(さもないと)現代文の単位をやらないよ」—。秋田県大館市の県立大館高校で昨年9月、芸術部顧問の男性教諭(51)が3年生の女子生徒(18)に萌え萌え撮影を強要していたことが4日、分かった。卒業ができなくなることを恐れ、嫌々撮影に応じたこの生徒は、学校でも有名な美少女だったという。

 御主人様のつもりだったのか…高校教諭の暴走が発覚した。大館高と県教委などによると昨年9月、この教諭はコンクール応募用の写真のアイデアを部員たちと相談。その際、女子生徒にメイド服を着用させて撮影することを自ら発案したという。

 芸術部は写真班と書道班に分かれている。ターゲットになった生徒は書道班に所属。写真班のコンクールには、もともと関係がない。しかし指名を断った女子生徒に、この教諭は「(自分の担当する)現代文の単位をやらないよ」などと言い放った。卒業できなくなることを恐れた生徒は、やむなく撮影に応じたという。学校関係者によると、生徒は校内でも有名な美少女だったようで、教諭も思わず被写体に指名してしまったらしい。

 撮影時には、黒いワンピースの上に白いエプロンをあしらったひざ丈スカート仕様のメイド服を用意。教諭は職員会議のため撮影には同席しておらず、女子生徒を含む女子部員3人で交互に着替えて行われた。女子生徒は無理やり笑顔を作ってポーズを取ったという。

 2日後、女子生徒が保護者に相談したことで発覚した。教諭は教頭らとともに即日、生徒宅を訪れて謝罪し、撮影したデジカメのデータや、インスタントカメラのフィルムを保護者の目の前で処分。学校側に「冗談のつもりだった」と説明した教諭だったが、3か月の顧問活動謹慎処分を受けた。

 撮影に使用したメイド服は、3年前に別の生徒が教諭に提案し、通販を利用して部費で購入。そのとき撮影されたメイド姿の写真は、07年の「高校生のフォトメッセージコンテスト」で努力賞を受賞している。その後は備品として保管されていた。

 9年前に赴任した教諭は、全国的にも有名な同部を率い、3年連続で全県最優秀作品を輩出したこともある。昨年11月のコンクール「秋田県高等学校総合美術展」に「メイド写真」は出品されなかったが、地元の祭りのふんどし姿の男たちを撮影した作品が特賞を受けた。

 書道の専門学校に進学するという女子生徒は2日に卒業式を終えると翌3日、保護者と大館署に相談した。4日朝に全校集会を行い、騒動について説明した同校の松下光夫校長は「教師として言ってはならないこと。生徒、保護者との信頼関係を築けなかったことに監督責任を感じている」と語った。県教委は「あってはならない。事実として重く受け止めている」とし、教諭に対しての正式な処分を検討している。

(2009年3月5日06時02分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090305-OHT1T00063.htm