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2009年03月05日(木) 12時38分

中国、景気対策で8%成長維持 全人代が開幕東京新聞

 【北京5日共同】中国の第11期全国人民代表大会(全人代=国会)第2回会議が5日午前、北京の人民大会堂で開幕した。温家宝首相は冒頭の政府活動報告で、今年は「わが国の経済発展にとって最も困難な1年」になるとし、2000億元(約2兆9000億円)の地方債発行などの積極財政で国内総生産(GDP)8%程度の成長の実現を目指す決意を表明した。5000億元(約7兆2000億円)規模の減税を実施する意向も示した。

 世界的な金融危機の影響でGDP成長率が昨年、6年ぶりに1けた台に落ち込む中、高成長の維持と社会の安定確保が最優先課題となっている。

 温首相は昨年について、四川大地震対策や北京五輪開催などで成功したと総括した。

 一方、厳しい経済情勢に言及した上で、都市の失業率4・6%以下、消費者物価上昇率4%程度の数値目標を表明。

 昨年発表した2010年までの4兆元(約58兆円)の景気刺激策では今年、中央財政から総額9080億元を投入し、住宅、医療、教育、環境保護や、鉄道、高速道路などのインフラ整備などに使い、内需拡大を図ることを表明。

 財政赤字は地方債発行により「中央と地方で9500億元で対GDP比は3%以内となる」と述べた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030501000218.html