【リオデジャネイロ4日共同】南米ベネズエラの反米左翼チャベス大統領は4日、世界最大の穀物商社(メジャー)米カーギルのベネズエラ国内の生産拠点を接収し、国有化するよう命じた。オバマ米政権の発足後、チャベス氏が米系企業の国有化を命令したのは初めて。AP通信などが報じた。
オバマ大統領はチャベス氏と対話の意向を示しているが、両国の新たな摩擦の種にもなりそうだ。
チャベス氏は理由について、カーギルが政府の統制価格を無視してコメを販売したためとしている。カーギルはベネズエラに13の生産拠点を保有し、このうち1つが接収対象となった。近く査察官を派遣、詳しく調査するとしている。
食品分野の国有化に向けた施策の一環とみられる。政府は今月初めに精米業などの国有化を予告、財界が反発していた。