講談社側に高額賠償支払いなどを命じる判決が出たことを受け、北の湖理事(元横綱)は5日、「ほっとしている。だが今後も力士が土俵で精いっぱい頑張るのが一番。わたしも努力していくという気持ちでいっぱいだ」と話した。
北の湖理事は相撲協会の理事長時代に訴訟を起こした。日本中を熱狂させた大関貴ノ花(先代二子山親方=故人)との一番が八百長と報じられたことに「わたしの現役時代の1ページ。あの一番はものすごい歓声で大きな思い出」と複雑な表情だった。
大関貴ノ花の次男で弟子でもある貴乃花親方(元横綱)は、講談社や記事の筆者に対して憤りを隠せない様子。「彼らの書いた記事は非礼極まりない。北の湖親方のご心労はどれほどのものだったか。正当な判決が出て良かった」と述べた。
今回は相撲協会が原告として講談社らを訴えた八百長裁判では初めての判決。26日には横綱朝青龍ら現役力士らも原告となった訴訟の判決が下る。