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2009年03月05日(木) 18時58分

清水が名人位奪回!アルゼ杯第35期女流名人位戦スポーツ報知

矢内女流名人(右)を下し笑顔で感想戦を振りかえる清水女流王将

 矢内理絵子女流名人(女王、29)に清水市代女流王将(40)が挑戦する「アルゼ杯第35期女流名人位戦」5番勝負の第5局が5日、東京・将棋会館で午前10時から行われ、午後5時55分、106手で清水女流王将が勝ち、前人未踏の通算10期目の名人位を獲得した。

 清水は4期ぶりの返り咲きで、40歳1か月でのタイトル奪取は斎田晴子女流4段が倉敷藤花を獲得(2006年11月)したときの39歳11か月を抜く女流最年長記録。 矢内の4連覇はならなかった。

 2勝2敗で迎えた本局は、清水が後手番でよく使用し得意にしている右四間飛車で序盤から積極的に仕掛けた。最初は矢内が丁寧に受けて、清水が攻めを続けるのが大変そうに見えたが、42手目の5六銀から攻めが続く形になり角を打ち込み香得に成功し優勢になった。終盤は矢内にもチャンスがあったが、最後は清水が矢内の攻めを切らせて矢内玉を即詰みに討ち取った。

 清水「作戦ではあったが考えていたよりも攻めが細かった。危ない局面もあったが、全体的には上手く指せた。(通算10期目を獲得)初めてという事で重みを感じる。(最年長タイトル保持者の記録を更新)一つ一つの記録が励みになる。年齢と共にタイトルも増えていったら嬉しい。いいにしろ、悪いにしろ清水市代の将棋が指せたと思う」

 矢内「飛車が働かない展開で攻めが切らされてしまい、仕方ないかなという感じです。1局1局を振り返ると細かい反省点はあるが、全体としては自分の将棋が指せたかなと思う。また気を取り直して頑張ります」

 主催:報知新聞社、日本将棋連盟

 特別協賛:アルゼ(株)

 

棋譜再現現在の局面
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(2009年3月5日18時58分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090305-OHT1T00070.htm