再生可能エネルギーの開発など世界の地球温暖化対策への投資額は増加傾向にあるものの、温暖化の被害を防ぐには不十分だとの調査結果を、英民間シンクタンク「ニューエナジーファイナンス」が5日、発表した。
調査によると、再生可能エネルギーや省エネなど、エネルギー起源の二酸化炭素(CO2)の排出削減のための投資総額は2008年、世界で計1500億ドルと順調に増加。
経済危機にもかかわらず20年には3500億ドル、30年には4610億ドルに達すると予測されるが、一方でエネルギー利用によるCO2排出量は増え続け、経済危機による企業活動の縮小を考慮に入れても、20年から30年にかけて増加が続くという。
20年をピークに世界の排出量を減少に向かわせ、その後も減らすためには、再生可能エネルギーや省エネ、石炭から天然ガスへの転換などへの投資額を20年には5000億ドル、30年には6000億ドルにまで増やさなければならないという。