ジャスダック上場廃止の工作機械メーカー「プロデュース」(新潟県長岡市)の粉飾決算事件で、さいたま地検特別刑事部は5日、有価証券届出書に虚偽の記載をしたとして、証券取引法(現・金融商品取引法)違反の疑いで、同社前社長の佐藤英児容疑者(40)=東京都豊島区=ら同社の4人を逮捕した。
4人は佐藤前社長のほか、同社の専務だった井上義則(40)=豊島区、取締役だった高野博(40)=新潟県長岡市=と五十嵐幸男(53)=同県柏崎市=の3容疑者。
捜査関係者によると、佐藤容疑者らは取引先との伝票のやりとりだけで売り上げを計上する循環取引や、実在しない企業との架空の受発注などで売上高を水増しした有価証券報告書などを、関東財務局(さいたま市)に提出するなどした疑いが持たれている。
証券取引等監視委員会の調査で、同社が2006−07年の2期で売上高約100億円を粉飾。昨年3月に提出された半期報告書でも、売上高73億円のうち約40億円が、架空だった疑いが浮上している。