日本テレビ(東京)が昨年11月の報道番組「真相報道バンキシャ!」で放送した「岐阜県が裏金づくりを続けている」との男の証言を虚偽と認めた問題で、日テレの足立久男報道局長らが5日、岐阜県庁を訪れ、古田肇知事に謝罪した。
男の証言を2日後の夕方ニュースで流した系列の中京テレビ(名古屋市)の報道局長らも同席。面会を終えた古田知事は「過去の裏金問題の反省の上に県政運営する中、県が受けたダメージは計り知れないと強く遺憾の意を伝えた。現時点で法的措置を取る考えはない」と述べた。
日テレ側は報道の経緯を「証言の信ぴょう性を時間をかけて調べたが、今となれば反省する点はある」などと説明したという。
県は証言を虚偽と確認するのに職員数百人から事情を聴くなど通常業務に支障が出たとして、2月19日に男を県警に偽計業務妨害容疑で告訴。日テレは3月1日の「バンキシャ!」で「証言が翻され、放映内容は事実と違っていた」と謝罪していた。
日テレの足立局長は知事に謝罪後、報道陣に「県への取材の詰めが甘かった。再発防止に努めたい」と語り、自らを含めて関係者の処分を検討していることを明らかにした。
(中日新聞)