総額2兆円規模の定額給付金は5日、全国に先駆けて青森県西目屋村と北海道西興部村で支給が始まった。給付金の財源を確保する2008年度第2次補正予算関連法の成立翌日のスピード対応で、住民の“臨時収入”となる。
早い支給が可能なのは町村のような小規模の自治体が多く、政令指定都市や県庁所在地、東京23区、中核市など人口の多い都市部自治体は支給開始が5月以降になるところもある。
世界自然遺産の白神山地のふもとに位置する西目屋村は、1人当たり1万2000円、65歳以上と18歳以下には2万円の支給額を「定額給付金」と書かれたのし袋に全世帯分入れて用意。役場の窓口で手渡した。
対象は537世帯の1595人、給付金総額は2546万円で、雪解けを誘う晴れ模様となった5日は、役場に早朝6時ごろから担当者が出てきたほか、9時半ごろから村民10数人が並び始め、農業山下好恵さん(78)は「早くもらえるのはうれしい。食事代にしておいしい魚を食べたい」と話した。
オホーツク海に近い西興部村では656世帯のうち367世帯から支給申請があり、その約3分の2は5日正午に役場と指定金融機関を結ぶ専用回線でデータ入力し当日中の振り込み。