水俣病の未認定患者を救済する最終解決策として、自民、公明の与党プロジェクトチーム(PT)が今国会に提出予定の特措法案の全容が4日、関係者への取材で分かった。「救済を受けるべき人は救済する」と明記。補償金の原資を捻出するためとして、原因企業のチッソ(東京)を事業会社と患者補償会社に分社化する手続きを規定した。
また、国や地方自治体、チッソのほか地域住民にも「最終解決が図られるように努めなければならない」と協力を求める文言も盛り込んだ。
5日に自民、公明各党の小委員会で議論し、6日のPT会合で正式決定後、今国会に提出する。水俣病をめぐっては民主党も独自の救済法案を提出する方針で、今後与野党で調整が図られる見通しだ。ただ被害者団体の一部は「水俣病問題を早期に終わらせようとする意図が明らかだ」と反発しており、特措法が成立したとしても紆余曲折が予想される。