【台北5日共同】台湾経済部(経済産業省)は5日、金融危機による業績悪化が著しい半導体業界について、公的資金を投入して新会社を設立、台湾の主要半導体メーカーを統合して業界再編を促す計画を発表した。新会社は日本の大手エルピーダメモリか米大手マイクロン・テクノロジーと提携し、技術を採用する。いずれかとの合併も排除しないとしている。
昨年から検討されていたDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)業界の支援策で、業界再編で競争力を強めるのが狙い。約700億台湾元(約2000億円)に上る公的資金の投入計画や、メーカー間の激しい駆け引きが連日伝えられている。
尹啓銘経済部長(経産相)は会見で「台湾の業界全体を活性化させるのが目的だ」と強調。新会社「台湾メモリー」(仮称)の資本額は未定だが、政府出資額は資本金の50%未満とするという。
3カ月以内に日米2社との交渉を終え、6カ月以内に新会社を設立する予定。