【ワシントン3日共同】オバマ米大統領は3日、絶滅の危機にある生物に悪影響が及ぶ恐れがある事業を行う際に必要な専門家との事前協議について、「地球温暖化の影響」を事実上対象外にしたブッシュ前政権末期の規定変更を凍結するよう内務省に指示した。
ブッシュ前大統領が駆け込み改悪したとして、民主党や環境保護団体などから批判が出ていた。
オバマ大統領は、絶滅危惧種を保護する法律を所管する内務省での演説で、「科学的な評価を法の中心に据えて、生物保護を強化すべきだ」と述べた。規定変更を再検討するよう指示する文書に署名し、再検討が終わるまでは変更前の手続きを実施するよう求めた。
規定変更は「地球規模で進行していて予測が不確実な影響は、協議対象にしない」とするもので、昨年12月に決定。ブッシュ前大統領は、地球温暖化のような総合的な対策が必要な影響については、個別の法律で対処すべきではないとの立場を取っていた。