自民党の細田博之幹事長は4日、定額給付金関連法案を再議決する衆院本会議を欠席した小泉純一郎元首相に関し処分しない方針を明らかにした。本会議を途中退席し、棄権した小野次郎衆院議員は戒告処分とした。国会内で記者団の質問に答えた。
小泉氏を処分しない理由について党関係者は「欠席は『反対』の意思表示ではない。党総裁としての功績を考慮し、今後の党への貢献を期待した」と説明。細田氏は、小野氏だけを処分することに「党内の理解が得られると思って決めた」と述べた。
総裁経験者への処分をめぐっては、1994年の首相指名選挙で中曽根康弘元首相が党議決定に反して海部俊樹元首相に投票した際、中曽根氏の党への「功績」などを考慮し、当時の森喜朗幹事長ら執行部が処分を見送った前例がある。