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2009年03月04日(水) 20時06分

小沢代表辞任論は沈静化 捜査進展次第で再燃も東京新聞

 民主党の小沢一郎代表が4日、西松建設側からの献金について「なんらやましいところはない」と記者会見で違法性を完全否定したことで、党内の一部にあった代表辞任論はいったん沈静化した。ただ捜査の進展により強気の説明の根拠が崩れれば、再燃する可能性も否定できない。

 鳩山由紀夫幹事長は同日、党代議士会で「政権交代に向けて一丸となって努力してほしい」と述べ、小沢氏の続投支持と党内の結束を訴えた。これに先立つ党参院議員総会でも輿石東参院議員会長が理解を要請。いずれも出席者の異論はなく、小沢氏の責任を問う声は上がらなかった。

 ただ一部には「公設秘書が起訴されれば、党内で小沢氏の辞任は避けられない」(幹部)との見方もある。捜査の進展や、世論調査での民主党支持率が急落すれば、小沢氏の責任を問う声があらためて高まりそうだ。

 一方、国民新党の亀井静香代表代行は「本来は総務省の行政指導で済む、完全な形式犯だ」と小沢氏を擁護。社民党の福島瑞穂党首も「一応の説明責任は果たした」との認識を示した。

 だが与党や共産党は「小沢氏の会見では疑惑は解明されていない」(共産党の志位和夫委員長)として、国会で追及する姿勢を示しており、民主党は、今後の国会対応で苦慮しそうだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030401000641.html