ソニーのハワード・ストリンガー会長(67)は4日、共同通信のインタビューに応じ、業績の急激な悪化について「突然、世界的な経済危機が到来した。私が責任を取る状況ではない」と自身の経営責任を明確に否定した。その上で「私はソニーであと3年とのめどを持っている」とし、社長を兼務することし4月から3年間で業績立て直しに道筋をつける意向を示した。
同社の2009年3月期連結営業損益は、過去最大の2600億円の赤字に転落する見通し。業績改善に向け、2500億円のコストを削減する方針を示しているが、会長は「(追加的なリストラなどで)3000億円の削減を達成できる見通しとなった」と説明。固定費削減で「(業績不振の要因である)主力のテレビ事業を回復させる」と強調した。
4月から中鉢良治社長(61)が副会長に就き、4人の若手を副社長などに抜てきする人事を先に決めたことにも触れ「時代の変化とともに製品も変化しなければならず、ネットワークなどを理解している若手の登用が必要だ」と指摘した。