大阪商工会議所が4日発表した「企業の資金繰りに関する緊急調査」によると、回答企業の約25%で3月末に必要な資金の調達が遅れていることが分かった。約5%は「めどがつく見込みもない」としており、決済が集中する年度末に向け、資金繰りに苦しむ企業が増えている実態が浮き彫りとなった。
金融機関の融資姿勢について、約29%の企業が「昨年末より厳しくなった」と答えており、融資姿勢の厳格化が資金繰り悪化につながったとみられる。
大商は「中小企業が厳しい状況に追い込まれていることが裏付けられた」と指摘。国に対し、資金繰り支援の一層の拡充を求める方針だ。
調査は大阪市内に本社を置く企業で、資本金1000万円以上、従業員5人以上の1500社を対象に2月上旬に実施。388社が回答した。
資金繰りについて「めどがつく見込みもない」と答えた企業は20社で、すべて資本金1億円以下の企業だった。