【ジュネーブ4日共同】ダボス会議で知られるスイスのシンクタンク、世界経済フォーラムは4日、133カ国・地域の旅行や観光の競争力をランク付けした2009年版報告書を発表。日本は外国人からみた「親しみやすさ」の評価が最低水準で前年から2ランク後退の25位。先進国としては低位に甘んじた。
1位のスイス、2位オーストリア、3位ドイツは前年と同じで、全体として欧州が上位を占める構図は変わらなかった。アジアからはシンガポールが前年の16位から浮上し10位に入った。
報告書は観光に関する政府の政策、環境の保全度、価格競争力など多数の指標を公開データや経営者に対するアンケートから指数化し、順位付けした。
日本は交通インフラや世界遺産の数などで比較的上位に入り、特に「衛生面」「清潔な飲料水の入手しやすさ」はともに世界1位。しかし、「外国人訪問者に対する人々の態度」「出張時の観光旅行推奨度」などを分析した「親しみやすさ」で131位と極めて厳しく評価され、「価格競争力」も86位と振るわなかった。