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2009年03月04日(水) 17時37分

須田委員、ゼロ金利「必要ない」 国内経済は当面悪化の可能性東京新聞

 日銀の須田美矢子審議委員は4日、京都市で記者会見し、ゼロ金利や量的緩和政策の導入について「効果よりも副作用の方が大きい。今必要だとは全然思っていない」と否定的な考えを示した。

 景気の先行きについては「一部で明るい材料も出ている」としながらも、「(2009年度は)今まで出している見通しが下振れる可能性が高い」と指摘した。

 政府、与党が検討中の株価対策に対しては「市場に政策的に直接介入して効果が得られるのか、何かゆがみを起こしてしまうんじゃないかと懸念している」と述べた。

 須田委員はこれに先立つ講演で、国内経済が「当面悪化する可能性が高い」と予測。日銀が異例の措置として実施している社債やコマーシャルペーパー(CP)の買い取り拡大については慎重な姿勢を示した。

 ただ、経済情勢が一段と悪化した場合は「機動的で柔軟な対応をとることも必要」と語った。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030401000523.html