【ワシントン3日共同】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日、上院予算委員会の公聴会で、2日に米政府の追加救済策を受けた保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)について「基本的にヘッジファンドだ。無責任な賭けをして巨額の損失を出した」と述べ、適切なリスク管理を怠った同社の経営を強く批判した。
AIGに対する政府支援は今回で4回目で、公聴会では上院議員から際限のない公的資金投入に懸念が相次いだ。議長は「議員の懸念や怒りを共有する」とし「不愉快な事態だ。AIG以上にわたしを憤慨させるものはない」と怒りをあらわにした。
ただ議長は金融危機を悪化させた昨年9月の証券大手リーマン・ブラザーズの破綻を念頭に「大手金融機関の破綻が米経済の破滅を招くことは分かっている。ほかの選択肢はなかった」と支援に理解を求めた。