【ワシントン4日共同】オバマ米大統領は3日、ブラウン英首相との会談後「米英間には分かつことのできないきずながある」と表明、経済危機克服やアフガニスタン安定化への貢献を当て込み、米英同盟に最大限の配慮を示した。
英主要紙(電子版)は「オバマ氏が米英の『特別な関係』強化を約束」(タイムズ)、「オバマ氏が米英のきずな称賛」(インディペンデント)、「『特別な関係』はかつてなく強力とオバマ氏」(ガーディアン)などと一様に歓迎した。
英メディアの報道姿勢の背景には、欧州のライバル国であるフランスやドイツに先駆けてブラウン首相がホワイトハウスに招かれたことで、旧宗主国の国民的プライドが満たされたという事情があるとみられる。
また最初にホワイトハウスに招かれた麻生太郎首相とオバマ大統領の会談は比較的短時間で終了、共同記者会見などもなかったのに対し、ブラウン首相は昼食会など手厚いもてなしを受け、名より実を取った格好となった。
共同会見ではオバマ大統領が「ブラウン首相と会うのは3度目だが、われわれの関係は最高だと思いたい」と持ち上げ、堅物とされる首相が喜ぶ一幕もあり、首脳同士の信頼関係は築かれたようだ。