【北京4日共同】中国の全国人民代表大会(全人代=国会)の李肇星スポークスマンは4日記者会見し、国務院(政府)が全人代に提案する2009年度予算案の国防費が、前年度実績比14・9%増の約4806億元(約6兆9000億円)に上ることを明らかにした。2けたの伸び率は1989年から21年連続。
中国は今年1月、2年ぶりに国防白書を発表、軍の透明度向上をアピールしているが、今年は初の航空母艦建造に着手する構えをみせており、国防費が大きく伸び続けることで「中国脅威論」は一段と高まりそうだ。
国防白書では、国防費の増加理由について(1)軍人の待遇改善(2)食料や燃料価格の高騰による軍人の食費や生活必需品購入経費の上昇、辺境部隊などの生活条件の改善(3)情報戦における防衛能力向上のための装備強化—などを挙げた。
中国は、今年が建国60周年にあたり、10月の国慶節(建国記念日)に大規模な軍事パレードも行う予定にしている。