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2009年03月04日(水) 22時43分

友好なるか? 大津事件縁にロシア都市と姉妹提携検討東京新聞

 大津市は、1891(明治24)年に当時のロシア皇太子が市内で警備の巡査に切りつけられ軽傷を負った「大津事件」ゆかりのロシア・エカテリンブルク市との姉妹都市提携の検討を始めた。新年度当初予算案に他の1都市とともに850万円の調査費を取り入れている。

 大津事件で切られた皇太子ニコライは後のロシア帝国最後の皇帝ニコライ2世で、1917年のロシア革命で捕らえられ、家族ともにエカテリンブルクで銃殺されたという。

 姉妹都市提携が実現すれば、約120年ぶりに恨みを超えた友好が演出される。

 大津市国際文化交流課によると、具体的な動きは今のところないが、市内の特定非営利活動法人(NPO法人)が交流を計画している。エカテリンブルク市は人口210万人。

 ほかにもオーストラリア・モスマン市との姉妹都市提携の検討も始める。大津商工会議所国際交流委員会が現地を訪問するなどしている。モスマン市は人口3万人。シドニー郊外の都市でシドニー湾に面した海岸沿いの町。

 大津市は現在、5都市と姉妹友好都市提携を結んでいる。

 (中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030490223720.html