山形大医学部は4日、付属病院のすべての患者に対し、4月1日から無料で「個別の診療報酬算定項目がわかる明細書」を発行すると発表した。山形大によると、大学病院としての明細発行は全国初で、診療内容や費用の情報を患者と共有することが目的。
今までは検査や処置など診療区分ごとにしか記載しなかったが、新しい明細書には、点滴で使った薬剤名や人工呼吸などの処置内容を具体的に記した上で、それらの点数や金額を明記する。
プライバシー保護のため、患者が意識不明で同意が得られない場合などには従来の明細書を発行するという。
診療報酬は公的医療保険で受診した場合に適用され、1点につき10円が患者や保険から医療機関側に支払われる。
嘉山孝正医学部長は「医療への不信感を取り除くだけでなく、診療報酬の不正請求を防ぐなど患者と病院の双方にメリットがある」としている。