東京大で働く非常勤職員の雇い止めを防ごうと、小野塚知二大学院教授ら教職員有志の代表者が4日、東京都内で記者会見し、雇用期間を最長5年間としている大学の規定を撤廃するよう訴えた。約530人分の署名も集め、3月末までに大学に提出する。
撤廃されなかった場合、約3300人の非常勤職員のうち約2200人が4月以降に順次、仕事を失うといい、小野塚教授は「仕事に慣れた非常勤職員がいなくなれば、研究や教育活動に支障が出る」と話している。
非常勤職員は、各研究室の経理や資料整理、図書館業務などに携わっている。東大は国立大学法人に移行した2004年度以降、新たに雇用した非常勤職員について契約を1年単位とし、更新を最高4回までとする規定を設けている。
会見には、3月末で雇い止めとなる30代の女性職員も同席し、「子どもを受け入れてくれる保育所が見つからず、新たな仕事を探せない。人を育てる大学で、人間を使い捨てするようなことは許されない」と訴えた。