花粉症などのアレルギー症状を軽減する成分を含む国産茶葉「べにふうき」が注目を集め、入浴剤やティッシュペーパーなど、成分を生かした関連商品の発売が相次いでいる。
べにふうきは1999年に成分のメチル化カテキンに抗アレルギー作用があることを野菜茶業研究所・金谷研究拠点(静岡県)の山本万里研究チーム長らが発表した。元は鹿児島県で紅茶用として誕生した品種だが、紅茶にすると発酵過程でこの成分が消失してしまうこともあり、現在では9割以上が緑茶加工されている。
同研究所の協力を得て、アレルギー対策に商機を見いだす企業は数多い。日本製紙クレシアはことし、「花粉の季節の鼻かみに」と銘打ったべにふうきエキス含有のローションティッシュを関東地方で発売した。
アサヒ飲料が2005年から販売するペットボトル入り緑茶の販売も好調で、09年は2カ月足らずで昨年の売り上げ実績に肩を並べる勢い。
ツムラライフサイエンスは、赤ちゃんのおむつかぶれ予防などにエキス入り入浴剤とボディーソープを開発、2月から全国で売り出した。