愛知県西尾市の汚職事件で、贈賄の疑いで名古屋地検特捜部に逮捕された人材派遣会社「大成閣」社長村田英紀容疑者(67)が「600万円はわいろで、最初の300万円を渡した時に外国人研修センターの設計図を見せて建設許可で働き掛けてもらうよう市長に頼んだ」と容疑を全面的に認める供述をしていることが4日、接見した弁護士の話で分かった。
同容疑者は、逮捕直後の調べに大筋で容疑を認めた。弁護士によると、その後「600万円は貸した金で市長に頼み事はしていない」と否認に転じたが、先週末に再び容疑を認め始めた。600万円を市長から返してもらった理由は「頼み事が実現していないから」と供述している。
同容疑者は逮捕後、社長を辞任した。600万円は会社から同容疑者への貸付金として処理していた。
逮捕容疑では、村田容疑者は、西尾市内に計画していた外国人研修センターの建設許可などを市長の中村晃毅容疑者(71)に依頼。便宜を図る見返りとして、中村容疑者に600万円を渡したとされる。中村容疑者は収賄容疑を否認している。
(中日新聞)