東京・池袋のサンシャイン国際水族館のミナミコアリクイの雌「アイ」が、上野動物園へ嫁入りすることになった。サンシャインで行われた四日の結納式で、パネルの花婿「ココ」と初対面、“キス”してみせた。
アイは二〇〇七年十二月生まれ。二度の脱走と国内初出産で知られるタエの三番目の子どもだ。体長五〇センチ、体重五・五キロ。母親似の美人で、おっとりタイプという。兄一匹は婿入りしており、両親ともう一匹の兄の四匹暮らし。
ココは乳飲み子だった〇四年一月にパラグアイから母親と上野にやってきた。直後に母親を亡くして飼育員に育てられてきた。アイより一回り大きく、活発でたくましい。
国内の水族館、動物園で飼育されているミナミコアリクイは十匹で、輸入も難しい。タエが三匹目に雌を産んだため、ココの嫁を探していた上野動物園が要望した。
結納式で、赤いリボンを着けたアイは当初、飼育員の後ろに隠れて恥ずかしそうにしていたが、ココのパネルを見つけると気になる様子でキス。二匹が好きなグレープフルーツとアボカドを結納品として交換した。
アイは二十二日まで毎日午後一−五時半に公開され、祝福メッセージを受け付ける。上野動物園での公開は四月上旬の予定。
(東京新聞)