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2009年02月28日(土) 10時01分

「大きな弾み」岩国訴訟の会中国新聞

 新嘉手納基地爆音訴訟で、賠償の対象区域をWECPNL(うるささ指数、W値)75以上と一審より広げた27日の福岡高裁那覇支部判決。米海兵隊岩国基地(岩国市)に絡み提訴準備を進める「岩国爆音訴訟の会」は同じ75以上区域で予定しているだけに、「大きな弾みがつく」と歓迎した。

 現地を訪れた弁護士らの一報を受け、津田利明世話人代表が岩国市役所で記者会見。声明を読み上げ、「非常によかった。国の環境基準に沿っており、妥当な判決」と評価した。

 岩国基地関連で初となる騒音訴訟は、3月7日の原告団結成に約450人が参加の予定。ただ仮に「新嘉手納」一審判決の85以上区域に限ると、相当数が枠外となる。控訴審判決で従来の判断を踏襲した対象区域に広げたのは、「岩国の原告数増にもつながる」とみる。

 中国四国防衛局によると、岩国市内のW値75以上区域は約1390ヘクタール。うち85以上は基地隣接の約259ヘクタールで約19%にあたる。

 一方、米軍機飛行差し止め請求は退けられた。空母艦載機移転に直面する岩国でも裁判で同様の請求をする構えで、全国の爆音訴訟団との連携を強める。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200902280018.html