かつてマツタケが多く採れた広島市安佐南区の山本地区で、地元のボランティア団体「里山環境保全みどり会」がマツタケ山の再生に乗り出した。荒れた山を整備し、「秋の味覚の王様を里山復活の起爆剤に」と意気込む。
アカマツ約40本が残る「甲斐迫(かいさこ)」と呼ばれる山が舞台。メンバー約20人が1月末から週末を中心に集まり、約2000平方メートルの斜面で菌の繁殖の妨げとなる腐葉土を除き、雑木を刈るなどしている。毎冬、同様の作業を継続。収穫できるようになる5年目以降、イベントなどを企画する予定だ。
地区一帯では1960年代までマツタケが豊富に採れたが、落ち葉や木ぎれを燃料などに用いていた住民が山に入らなくなり、害虫被害もあって激減したという。
【写真説明】マツタケ山の再生を目指し、斜面で汗を流すみどり会のメンバー